2012年2月4日土曜日

より調和されたDJ Mixを生み出す"Harmonic Mixing"

今回の記事はハーモニック・ミキシングについて。
自分用のメモを兼ねてブログでまとめてみようと思います。



1. そもそも"Harmonic Mixing"とは何か?

Harmonic Mixingとは、簡単に言えば曲のKey(=主音)を考慮した上で相性の良い曲同士をミックスすることです。
Keyの相性が良いと、より気持ちよく調和された音となります。
逆に言えば、Keyの相性が悪ければ気持ち悪い音になるわけですね。

相性に関しては、Camelot Wheelと呼ばれる下の図を用いることで簡単に理解することができます。

Camelot Wheelでは、隣り合ったKey同士が相性の良いものになるように表されています。
つまり、いまかかっている曲のKeyがE Major(12時の方向外側)の場合、その右隣にあるB Major、 左隣のA Major、真下のD-Flat Minorが相性の良いKeyとなります。

高い評価を得ているDJの多くはえてしてこのHarmonic Mixingを意識したDJをしています。
例えばKaskadeDubfireYoji BiomehanikaKo Kimuraがその代表例として挙げられるでしょう。
YojiさんはレコードにKeyをメモしておくことで有名です。
また、Drum & Bass DJではMakotoさんもその一人です。
以前Bass Sound Waveに出演していただいた際、ハーモニック・ミキシングはDJにとって大事な技術であるとインタビューで答えていました。



2. どうすれば"Harmonic Mixing"を自身のDJに取り入れることができるのか?

もし貴方がデジタル音源を使用するDJ、即ちCDJやScratch Live、Traktorを始めとしたPCDJユーザーなら、曲のKeyを解析するソフトウェアを使うことで簡単にHarmonic Mixingを行うことができます
有名なものとしては、
Mixed in Key ($58)
Rapid Evolution (FREE)
beaTunes ($31.95)
が挙げられるでしょう。

ではその3つの中でどれを使うべきか?
DJ TechToolsさんが以下のような記事をまとめています。
Key Detection Software Showdown: 2012 Edition
実際に上記3つのソフトウェアを使ったテストをし、その結果を公表している記事です。
結果としてはMixed in Key、Rapid Evolutionが解析の正確さにおいてトップタイ。
処理速度はbeatunes、Mixed in Key、 Rapid Evolutionの順となっています。
各ソフトウェアの価格は上記の通りなので、あとは懐具合と相談というところですかね。

個人的にオススメなのはMixed in Keyです。
Mixed in KeyにはCamelot Systemという、音楽的知識を要せずにより直感的にHarmonic Mixingを行うことが可能となる工夫がなされています。

これに関してはまた後日ブログにてまとめていきます。

2012年1月15日日曜日

海外のFORUMは宝の山。

今回は海外のDJ関連のWEBサイトについて。

皆さんは自分の欲しい情報や興味のある事に関する情報を得ようとした時、一体どうしますか?
一昔前なら書籍という方法が一番手軽かつ確実だったでしょう。
他にもテレビやビデオという手もありますね。
しかし今現在、最も多く用いられている手段はずばりインターネットでしょう。
パソコンを使って家にいながら、時にはスマートフォン等のポータブルデバイスを通じ外出先から、瞬時に世界中の情報にアクセスできるインターネット!便利ですよねー。

DJに関する情報ももちろんインターネットを通じ簡単に手に入ります。
最新の曲やアーティスト情報、イベントスケジュールはもちろんのこと、最新の機材や技術に関することまで色んな情報がインターネットにはあふれています。
しかしながら、残念なことに日本のクラブシーンは海外のそれと比べると非常に規模が小さく、それに伴い日本のWEBサイトの情報量も海外のものと比べると少ないように感じます。

そこで今日は海外のDJ、そしてDrum & Bassの情報を扱うWEBサイトやFORUMを少し紹介してみます。
今まで知らなかった情報を仕入れることが出来るだけでなく、FORUMを通じて共通の趣味を持つ海外の友人もできたりしますよ!


Digital DJ Tips
http://www.digitaldjtips.com/
その名の通りデジタルDJのTipsなんかを扱ってるサイト。
PCDJ独特のテクニックや最新機材なんかを紹介しています。

DJ TechTools
http://www.djtechtools.com/
老舗サイトDJ TechTools。
有名なので知ってる方も多いと思います。
各種最新機材の紹介や説明、改造等の記事なんかがあります。
PCDJ用MIDIコントローラーのMIDIマッピングデータの配布も行なっています。

Drum & Bass Arena
http://www.breakbeat.co.uk/
Drum & Bassの超有名サイト
D&Bに関する情報やアーティストへのインタビュー等の記事がある他、独自のストリーミングやmp3販売等も行なっています。

Dogs On Acid
http://www.dogsonacid.com/
DJ Freshらが立ち上げたDrum & Bassサイト。
D&Bの情報はもちろん、mp3にDJ機材やTシャツなんかも販売してます。
Forumも賑わってますよ!


ということで有名どころを4つほど紹介してみました。
是非チェックしてみてください。

2012年1月11日水曜日

Macから直接iPhoneの中身にアクセス。

今回の記事では、iPhoneを使っているMacユーザーが重宝するソフトウェアを2つほど紹介。

Androidならケーブルをつなぐだけで中身に直接アクセスできるのですが、iPhoneは残念ながらそう簡単にはいきません。
 全ての操作はiTunesを介して行われる仕様になっており、ユーザーからは簡単にいじることはできないようになっています。
そこで今回紹介するソフトウェアの出番です。

この手のソフトウェアはほとんど有料なのですが、今回紹介させていただく二つは両方とも無料です。
作者に感謝しつつありがたく使わせていただきましょう。


DeTune

iPhoneの中に入っている音楽や動画等のメディアファイルを、iTunesを介さずに直接アクセスできるソフトウェア。
ドラッグ&ドロップで簡単に各種データをMacに取り込むことができます。
ただしDRMがかけられているファイルは取り出すことができませんので要注意。
全てのiPod、iPhone、iPadシリーズで使用可能。
ダウンロードサイトはこちら。
http://www.headlightsoft.com/detune/

iExplorer
こちらもiTunesを介さずにiPhoneの中身にアクセスできるソフトウェアです。
DeTuneと違い、iExplorerはメディアファイル以外にもアクセスができます。
というかこちらのソフトウェアの場合、メディアファイルのファイル名がランダムなアルファベットで表示されるので ちょっとわかりにくいです。
iOS機器を複数所有している方の場合、このソフトウェアを使うことで、iPhone内のappフォルダの中身を別のiOS機器にうつし、別の機器でもiPhoneと同じ状況からappを使うことができます。
例えば、ゲームアプリの中身をコピーすることで、同じセーブファイルを使うことができるようになる、といったことが可能です。
公式サイトはこちら。
http://www.macroplant.com/iexplorer/



さてここで一つ注意。
appleがiPhoneの中身を見えないようにしているのにはそれなりの理由があります。
適当にいじってiPhoneが動かない!なんてことにならないよう、これらのソフトウェアを使用する時は充分に注意し、自己責任の上で使用するようにしてください。

2012年1月10日火曜日

あけましておめでとうございます。

すっごく久しぶりのblog更新。
皆様お久しぶりです。
そして2012年あけましておめでとうございます。

twitterをチェックしてくださってる方はご存知と思いますが、実は昨年の震災により実家が全壊してしまいました。
幸い家族は無事だったので一安心でしたが。
震災後はその後処理等のため東京を離れ仙台に引越し、慌ただしく毎日を過ごしていました。
そのせいか2011年は本当にあっという間に過ぎたような気がします。

今年はできるだけblogも更新していこうと思います。
皆様どうぞよろしくお願いいたします。

Yo2

2011年2月25日金曜日

PC内の音源全部どこでも聴けちゃうアプリ Audiogalaxy Mobile

iPhoneの容量不足に悩む日々とさようなら。

http://itunes.apple.com/app/audiogalaxy-mobile/id373357030#

Audiogalaxy Mobileは、3G回線を利用して自宅のPCの音源にアクセスしてくれるアプリです。
つまり、「iPhoneにmp3を同期させなくても、持ってる曲どこでも全部聴けちゃうよ!」って事ですね。
こんな感じ。やはり多少のタイムラグはあるものの、割とストレス無くiPodと同じような感じで使えます。

twitterとかfacebookとの連動機能もあります。


これで無料ってんだから驚き!

2011年2月13日日曜日

PCDJ用スイッチャーまとめ

ちょっと前まではPCDJといえばSerato Scratch Live一色だったクラブのDJブース。
最近では現場でもちらほらとTraktor Scratchをはじめ色々なソフトを使うPCDJユーザーが増えてきました。
PCDJの利点のひとつに、クラブの機材に影響されることなく自宅のDJ環境を持ってこれる点があります。
そういう意味では、ターンテーブルをはじめとする他のDJ機材のようにデファクトスタンダードを選ぶ意味が薄れてくるので、当然の傾向といえば当然なのかもしれません。

しかし、ここでひとつの問題が生じます。
それは、大抵のヴァイナルコントロール用PCDJソフトウェアには専用のオーディオインターフェースが存在し、別の種類のPCDJユーザー同士が交代する際には複雑な配線を毎回やりなおさなければならない、という点です。

これを解決してくれる画期的アイテムがPCDJ Switcherです。
スイッチャーをあらかじめ配線に組み込んでおくことで、PCDJを複数台同時に接続し、簡単に切り替えることが可能になります。
また、PCDJを使わない場合でも、Phono信号をそのままスルーすることで問題なくDJができます
今日はこのスイッチャーに関して簡単にまとめてみます。


Magma Switchbox
おそらく最初に発売された製品がこれだと思います。
ただ、構造的に色々と問題があるらしく、日本国内で取り扱ってるところはあまり無いです。
色々と改良されたv2という新型も発売されていますが、こちらもあまり評判は良くないようで・・・。
よっぽどのことが無い限り避けたほうが無難でしょう。
値段は2万円前後が多い模様。

Exform PDS-1
PCDJを同時に3台まで接続可能。
更にPCDJ用の端子群を上部につけることで接続も簡易化。
まずこれ買っとけば間違いないだろうと思われる一品。
相場は3万前後。

Rodec Patch Live
DJミキサーでも有名なRodecが製作。
PCDJを同時に2台まで接続可能。
PDS-1と同様上部に端子群があり、接続も容易。
ミキサーにかぶせるように設置することができ、見た目にもスマート。
相場2万5千円前後。


PCDJもだいぶ増えてきたことですし、そろそろスイッチャーもクラブに常備されるようになるかもしれませんね。
そんなの待てない!買っちゃう!って人はこの記事を参考までにどうぞ。

2011年2月12日土曜日

SL4 & Traktor Pro2の新機能、変更点まとめ。

続々と新しいのが出るみたいですねー。


SL 4 for Serato Scratch Live
http://rane.com/sl4.html


USBポートを二個搭載し、SLユーザー同士のB2Bにも対応。
交代の時も楽になりそう。
4Deckも使えるようになり、MIDIコントローラーによる操作も可能に。
音質もググーンと良くなって、24bit/96khz!
音質面ではTraktorと同等の性能になった模様。
まあmp3でまわしてる人には関係無いけども。
4月発売予定。


Traktor Pro2 / Traktor Scratch Pro2
http://www.native-instruments.com/#/en/products/dj/traktor-pro-2/
http://www.native-instruments.com/#/en/products/dj/traktor-scratch-pro-2/

この間の半額セール、やっぱりこのための在庫一層作戦だったのか。
パッと見てすぐ気付くのが波形の色の変化。SLのように音程によって波形の色を変えてます。
そしてエフェクトの種類が追加され、オーディオインターフェースにSend/ReturnさせることでTraktor自体を普通のエフェクターのように使えるようになる模様。
そしてサンプラー機能が追加され、サンプラーの音をループさせてDJに組み合わせるループサンプラー機能もつくとのこと。
更にリアルタイムで録音した音をサンプラーに突っ込んでそこからループさせる、なんてこともできるみたい。
DJ KentaroがScratch Liveでやってるアレですね。
詳しくはこの辺りを見るとわかるかと思います。
http://www.rakuten.ne.jp/gold/dj/webpro/dj-interview/dj-kentaro/afra.html

同時に新しいオーディオインターフェース、Audio 10も発売するとのこと。
http://www.native-instruments.com/#/en/products/dj/traktor-audio-10/?page=1921

入出力端子が増え、音質も向上。
更にLED表示によって接続状態等がよりわかりやすくなったみたい。

さてさて、気になるお値段はいかほどか。
Native Instrumentsの公式サイトによると、
Traktor Pro2 $229
Traktor Scratch Pro2 $669 (including Audio 10)
だそうです。

そして、特に半額セールで購入した人達が気になるであろうアップグレードの値段は。
Traktor Pro→Traktor Pro2、Traktor Scratch Pro→Traktor Scratch Pro2の両方とも$79。
更にScratchの場合、Audio 10付きなら$449。
高いと見るか安いと見るかは貴方次第。
こちらも4月1日発売予定。





今回のアップグレード。SLはTraktorにしかなかった機能を追加し、逆にTraktorはSLにしかなかった機能を追加したような感じですね。
個人的にはSL4のUSBポート二つ搭載するアイディアがすごいと思いました。脱帽モノです。